栗のおいしさを判断できない

 学生時代、栗拾いに行く案が出たが、栗は新鮮さがおいしさに直結するイメージがわかないということで友人と意見が一致し、結局取りやめになった。

 

 栗にも旬があるのはわかる。植物に成るものである以上、収穫できる時期が限られるのは当然だ。問題は、旬の時期に食べる栗は、収穫したての栗は、果たして格別においしいのか、ということ。

 

 新鮮な魚や野菜、果物のおいしさはすぐに想像できるし、おいしくないものとの違いも説明できる。しかしこれが栗になると自信がない。そもそも栗と新鮮という言葉が結びつかない。その理由を考えてみた。

 

 まず、栗は水分が少ないということ。「新鮮」という言葉から想起されるみずみずしさが足りない。また、モンブランや栗きんとんなど、加工したものを食べる機会が多いということ。栗本来の味のバラエティをよく知らないから、おいしいかそうでないかを判断できないのだ。

 

 つらつらと書いたが、栗が嫌いなわけではない。ので、味の勉強を口実にして、今が旬の栗を食べに行こうと思う。